室長鉄男の「真空管アンプリスナーのブログ」 2024年2月(2)
2024年2月15日
昨日(2/14)、生あったかい風がすこし強く吹いて、ご近所の方々の挨拶も「今年はこれで雪も終わりですね~」と。庭にあるいまだ固い桜の花芽も少しずつ膨らんできているような気がする。”ふきのとう”も地面からひょっこり。まだ小さいが1年に一度かぎりの自然の恵みだ。
スズメの餌場(高さ2.5m位)。雪がたまって地表が見えない時には200羽くらいが来ていたが、今日(2/15)は半分以下となっていてあと2週間くらい(2月末頃)で餌やりもやめれそうだ。飼い猫の2匹も日向(ひなた)でまどろんでばかりいる。スギ花粉の脅威もせまっているということだ。そう思うと憂鬱になる。
小生の部屋は8畳+床の間と押し入れ2畳だ。ベッド、机、オーディオラック等が幅を利かせていてスピーカーとの距離は1.4m(どうも君)~1.7m(スワン)。無秩序にハード、ソフトを増やしてきた結果だ。
どの程度の電力(Watt)がリスニングに適当なのか?計算で音圧(dB)で確認してみることにする。
計算するには”対数/指数”計算が必要なので数学辞典と格闘することに。同書は大学受験の際に買い求めたものだ。対数・指数の公式一覧を眺めていたら、懐かしい計算尺の記述があった(図1)。
計算尺でエピソードがある。
理工学部を卒業したものの運転免許しか持っておらず「公害防止管理者」の国家資格取得にトライしてみることに。自腹。会社からの「命」でもなく、”これ”を持てば就職や社内でも優遇されるといった口コミがあったからだ。当時、「銅合金鋳物」製造大手に就職し「熱処理」担当の現場に配属されたが、「バラシ」*と同じ工場内であったので(砂)粉塵が想像に絶する環境であった。大卒は小生ひとり。周りは下請け会社のキン肉マン諸氏ら。環境問題が少しずつクローズアップされてきた頃だがまだまだおおらかな時代。マスクつけていても鼻の穴が真っ黒で、、。「事務所の女の子たちにどう見られているか?」。多感である時期であるがゆえに、、なんとかこの職場から抜け出したいという思いが強かった。
*「バラシ」:砂型に鋳込んだ製品を取り出す作業工程で「型をバラす。」からきている。クレーンとキン肉マンの人力(=大きな金づちで砂落とし)が頼り。当時の(会社の)環境基本は、”粉塵を外に出さない”⇒だから工場という”箱”の中で”鎮静処理”された。
「大気第1種」の受験時、卓上計算機(計算尺も可)の持ち込みが許されていた。当時の小生の給与の約1/5にあたる小型卓上計算機**を試験のために買った記憶がある。
**たしか8桁のもので単3 4本?使用で12,500円位
で、エピソード。設問が分野ごとにあって分野ごとに数問用意され正答率が60%以上でないと不合格となるというもの(=分野毎に60点以上が必要)。途中トイレ休憩があった。一斉に受験者がトイレに。会社の仲間同士であろうか?用を足しながら「答え合わせ」をしていて、「同じだ、同じだと」歓喜していて、、、あちこちで「うんうん」と。小生の解答とまるっきり違っていたから”ボッチ”に。「アッチャ~ やっちまった~!!」。
約6カ月後、合格証書(昭和50年(1975) 3月20日付)が送られてきて「あらま、びっくり」。もうあきらめて今年もチャレンジしてみようか?と考えていたところだった。試験会場で答え合わせしていた(間違った答えで)歓喜を挙げていた諸氏各位はどうだったのだろうか?? 思わず優越感に浸(ひた)って”ほっこり”。(ま、こんなことだから、、、小生の”小物ッぷり”は昔も今も変わらん。、のだと。つくづくそう思う。)
話を戻します。
リスニングの最適Wattについては自由空間***での計算式は次の図2の通り。ただ部屋はベッド等もあるから結構”デッド”となっていてそのままでの適用に無理がある。で、反射があって適当なデッド感を加味したものを考えてみることにした。なを本件は小生ブログ「⑫トラブルシューティング(1)ハム雑音(本質や許容限界含む)”②ハム雑音のめやす“」からの発展です。
***自由空間:反射音がなく解放されたおおきな空間のこと。音の直進を妨げるものが存在せず且つ屈折しない音場のこと。自由音場(free sound field)と同意。
小生が運用しているEL34(6CA7)PP(3結)無帰還20W (ただしRL=16Ω入力0.7V時)とTWIN型バックロードホーン(ユニットはFOSTEX EF108EΣ 10cmフルレンジ90dB 8Ω)でチェックしてみることにした。 前述とおり、小生のリスニング位置は1.4m。
正直、意外な結果である。別に測定したわけでもないが普段のリスニングの入力ボリュームの位置からなのか、90dB音源から1.5Watt×2(STREO)=3Wattでも少しうるさいのでは?、と、思い込んでいた。
表1で、 例えば2個スピーカーで3Watt時1,4mの位置では80.1dBでちょうどいい具合だ。図3のグラフでデッドな環境ならもっとヴォリューム(Vol.)を上げなくてはならない。小生のリスニングルームは10m位離れている生活道路からのご近所同士の”挨拶声”も聞こえるし、残響感のあるライブな部屋ということになる。
ついでに、”どうも君”のスピーカー端子からのAC測定をしてみた。テスターにはAC 3Vレンジがある。”ドン”****という少しおおきな音で、瞬間だが0.3Vと確認できた。計算すると0.01Watt/片Ch*****である。実際の信号ではうまく測定ができないようだ。1.5Wattなら約10倍の3.4V位が測定されねば。。
- ****2024.1.20 NHK FM ベートーヴェン交響曲第7番第1楽章
- ***** 0.3V=√(X watt ×8Ω)より X=0.011watt
リスニング位置におけるWatt数についてはすっきりしない。で、さらに同アンプで追試してみることにした。
アンプの入力VR(可変抵抗100K A)はアルプスのロータリー式(31position)のものを利用しているので抵抗値をきちんと測定さえすれば、図4の”分圧計算式”とアンプの”入出力特性”などを利用すれば可能かもしれない。(CDプレーヤーの実効出力は2.0Vなのでアンプの入力電圧が計算で求まるため)